秘境駅探訪

山形へ行った帰りなので随分前のことになるが、たまたまある秘境駅(ブックマークのリンク先参照)の近くを通りかかったので寄ってみた。


国道121号を山王峠で会津側から福島・栃木県境を越えて間もなく、集落というほどでもない何軒かの家が散見される場所が現れる。せめてここに駅があるのならばさほど違和感もない。しかし、駅はここにはない。


その家が尽きた先まで国道を南に走ると、注意していないとわからない右に林道が分かれる場所がある。その林道は辛うじて舗装はされているものの(とは言っても簡易舗装だが)普通車がなんとか1台通れる程度の細い幅だ。大型車の進入やすれ違いも不可能だと思われる。


しかし、『男鹿高原駅→』との標識に従おうとすればその道に入るしかない。


半信半疑のまま、その道を500mほど分け入って(という表現がぴったりなのだ)行くと、地下鉄の入り口風の構造物が林道沿いに張り付いているのが見えた。なんとこれが野岩鉄道男鹿高原駅の入り口だった。


もちろん周囲は山中で他に何もない。『付近に家がない』なんて生易しいもんじゃない。建物の類がまるで何一つ無いのだ。正確に言うと、林道沿いに1個簡易トイレが置かれていたが、駅のホームの案内図によるとこれが駅のトイレらしい!

因みに林道は駅の入り口から先が通行止めだった・・・。


階段を下りたところがホームだった。もちろん片面の無人駅。しかし結構太い線路と頭上にある架線だけが妙に近代的で、周囲の風景と違和感がある。


何か凄い。

いったいこの駅に乗降する人が何人いるのだろうか?