背負っているもの

昨晩、NHKのワールドカップへ出場する選手に関するドキュメンタリーを見た。中でもアンゴラのエースストライカー、アクワの話は非常に強烈だった。


アンゴラの内戦が終わったのは2002年、街にはまだその爪跡がくっきり残っている。一緒にサッカーを楽しんでいた年長の友人は、徴兵を受け戦闘に参加、引き換えに手の指を失った。


数年後、彼アクワがサッカー選手になれたのは、その時たまたま訪れた停戦の最中だったから。つまり彼の今があるのはいわば偶然の産物だ。


そんな選手の「ワールドカップで私が活躍することにより祖国の人たちに勇気と誇りを与えたい。」という言葉は実に説得力がある。


だからと言って日本の選手を貶めるつもりは全くないが、やはり彼らとは背負っているものが違う気がする。そして、少なくとも、ワールドカップを軽薄なスポーツショーとして捉えているらしき一部のマスコミには違和感を感じざるを得ない。